エクマットラ渡辺大樹から

日本での上映にあたり、日本人はバングラデシュの現状を知らなかったり、これを観てこれが全てなのか、と思ってしまうと思うんですが、社会には色んな視点があって、それを一面だけで切り取るのはメディアの怖いところで、それだけでその国のイメージを抱いてしまうのはしてほしくないことです。この映画もある一面をある一面から描いた作品なのでいろんな所から他に沢山ある面を知り、総合的にその国やその国が抱える問題などを知っていく必要があると思っています。そういった意味で、私たちの映画を通じて、こういった問題もあるんだ、ということを知ってもらいたいし、それを知った上で、どんな出口があるのか、どんな解決策があるのか、というところを本気で考えて、本気で取り組んでほしいな、と期待しています。

それからこういった映画を見て、動いた気持ち、衝撃を何かに変えた時に、それはバングラデシュやエクマットラの活動に変えるという必要は全くなくて、それぞれの舞台、それぞれの立場の中で、日本国内を変えていってもいいし、他の国で変えていってもいいと思うし、それは人それぞれだと思うので、映画を見て何か感じたら、それを何かの行動に変えていくことが重要なんじゃないかと思っています。そういった一人一人の活動が少しずつ繋がっていって、大きなムーブメントを起こすことができたらおもしろいと思います。そして最終的にそれが途上国の人達のためになっていくんじゃないかと思うので、これを一つのきっかけにしてもらいたいです。
そういった意味で、日本で上映できることをすごく嬉しく思いますし、なるべく多くの人達に観てもらいたいと思っています。

※渡辺大樹は、エクマットラの共同設立者の一人で現在顧問として活動を行っています。

■映画『アリ地獄のような街』渡辺大樹メッセージ(2009年9月20日)




■渡辺大樹インタビュー映像(2009年3月21日)

■渡辺大樹インタビュー記事(2006年7月15日)

バングラデシュの子どもたちにチャンスを与えたい

■渡辺大樹プロフィール

1980年生まれ、横浜市出身。金沢大学文学部卒。
 大学時代はヨット部に所属。タイ・プーケットで行われたヨットの国際大会時にスラムの子どもを見て衝撃を受ける。帰国
後1年間バイトで貯めたお金を持ち、世界最貧国の1つバングラデシュへ。2004年にエクマットラを共同創設。
 バングラデシュの問題はバングラデシュ人の手により解決するべきと考え、現在は顧問として活動を指揮し、エクマットラアカデミー設立に向けて奔走中。